官公需適格組合制度
官公需適格組合について
官公需とは
国や道、市町村などが物品の購入やサービスの提供を受けたり、工事の発注をすることを官公需といいます。その内容は、公共機関で使用する器具備品・消耗品等の納入、清掃作業や警備業務といった施設の維持管理業務、運搬業務、土木建設工事など幅広い分野・規模にわたります。
官公需施策の概要
昭和38年に制定された中小企業基本法では、中小企業の振興をはかるため、その第23条において「国は、中小企業が供給する物品等の調達に関し、中小企業者に受注機会の増大を図る等必要な施策を講ずる」ことが規定されています。
その精神を受けて、昭和41年、「官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律」(官公需法)が制定されています。官公需法では、「・・・国等が契約を締結するに当たっては、予算の適正な使用に留意しつつ、中小企業者の受注の機会の増大を図るように努めなければならない。この場合、組合を国等の契約の相手方として活用するよう配慮しなければならない」と定められています。
また、同法に基づいて「中小企業者向け官公需契約の目標」と「中小企業者の受注機会の増大のための措置」を内容とする『中小企業者に関する国等の契約の方針』が毎年閣議で決定され公表されています。
官公需適格組合とは
官公需適格組合制度は、官公需の受注に対して特に意欲的であり、かつ受注した契約を十分に責任を持って履行できる経営基盤が整備されている組合であることを、中小企業庁(北海道の場合は北海道経済産業局)が証明する制度です。この証明を受けられる組合は、事業協同組合、企業組合、協業組合等で一定の基準を満たしていることが条件になっています。
物品・役務関係の証明基準
- 組合の共同事業が組合員の協調裡に円滑に行われていること
- 官公需の受注について熱心な指導者がいること
- 常勤役職員が1名以上いること
- 共同受注担当役員及び共同受注委員会が設置されていること
- 共同受注規約等を定め、役員と共同受注した案件を担当した組合員が連帯して責任を負うこと
- 検査員を置くなど検査体制が確立されていること
- 組合運営を円滑に遂行するに足る経常的収入があること
- 組合もしくは組合員が暴力団(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第2項に規定する暴力団)でないこと、もしくは組合の役員等が暴力団員でないこと、又は暴力団の維持、運営に協力・関与しているなど社会的に非難されるべき関係を有してないこと
工事関係の証明基準
上記の基準に加えて、さらに
- 共同受注事業を1年以上行っており相当程度の受注実績があること
- 組合員の組合脱退予告期間を1年とすること
- 入札にあたって組合と組合員との応札がないこと
- 公共性のある施設若しくは工作物又は多数の者が利用する施設若しくは工作物に関する重要な建設工事であって、工事1件の請負代金の額が3,500万円(当該建設工事が建築一式工事である場合にあっては、7,000万円)以上のものを請け負おうとする組合にあっては、常勤役職員が2名以上おり、当該役職員のうち1名以上が技術職員であること。
- 総合的な企画及び調整を行う企画・調整委員会が現場ごとに設置され、工事全体が契約通りに施工される体制が整備されていること
官公需発注計画並びに落札結果に関する情報
- 官公需情報ポータルサイト(http://www.kkj.go.jp/)
(注)国や独立行政法人、地方公共団体などがインターネット上で提供している入札情報を、中小企業の皆様が簡易に検索・閲覧できるサイトです。 - 北海道:「調達ポータル」(https://www.idc.e-harp.jp)
(注)閲覧方法については、こちらのPDFをご覧下さい。 - 「ここから調達」サイト(https://u10sme.smrj.go.jp/)
官公需総合相談センター
本会では、本部事務所に官公需総合相談センターを設置し、官公需に関する相談に応じています。